第3回九州カラオケ音楽祭 ビギナーズCUP審査員をさせていただきました!
- 謙吾 福嶋
- 2024年10月2日
- 読了時間: 13分
更新日:2024年12月22日
皆様、どうも!
Liberty Vocal Trainingの福嶋です。
普段は関西を中心にトレーニングを実施しております。
今回は、2024年9月21日(土)に第3回九州カラオケ音楽祭のビギナーズCUPで審査員をさせていただいたことに関して、以下内容を書かせていただきましたので、最後までお読みいただけると幸いです。
最後にビギナーズCUPにご出場された方々にお得な情報も記載させていただいております。
九州カラオケ音楽祭(九音祭)とは?
ビギナーズカップ審査基準、根拠について
審査をさせていただくまでの準備や思いについて
さいごに

◎九州カラオケ音楽祭(九音祭)とは?
まず、今回、審査をさせていただいた九州カラオケ音楽祭とはどのような大会なのか?についてご紹介させていただきます。
九州カラオケ音楽祭とは、佐賀県と熊本県にて交互に毎年開催されているカラオケ大会です。
今年で3回目の開催であり、本選の優勝賞金は30万円と高額で、全国的に見てもとてもハイレベルなカラオケ大会となっております。
主催のお二方が数々のカラオケ大会にご出場経験のある方のため、ご出場者の方の目線に立った運営をなさっています。
多くのご出場者が「出場してよかった」と言っていることをお聞きする「歌い手ファースト」をモットーとしている大変魅力的なカラオケ大会となっております。
今年の大会から以下の通り、2日間での開催となっております。
■1日目
◯ビギナーズCUP
他の大きいリアル大会で上位入賞されてない方が出場することができる。
カラオケ大会にあまり出場したことがないけれど、小さな一歩を踏み出してみたいという方にとって、特におすすめの部門です。
◯デュエット部門
2人組でのデュエット歌唱限定の部門。
2人組での歌唱ということで、1人で歌う時とは違う楽しさがあります。
また、全国から集まって、普段はなかなか集まれてない2人でハーモニーを奏でることも可能という楽しみ方もある部門です。
■2日目
◯本選
音源精査を合格された方が出場することができる大会中〜上級者向けの部門。
全国から他のカラオケ大会で優勝や上位入賞をしているような猛者の方々が多く出場されます。ご自身の腕試しをするのもよし。正直、皆さんの歌唱を聴いているだけでもまるでプロのライブに来たような感覚となり、勉強になるので、出場して高みを目指すのみならず観覧だけでもぜひ行っていただきたいおすすめの部門です。
2025年の開催日と場所もすでに決定しておりますので、ぜひ予定を押さえておいてください!
開催日時:2025年9月13日(土)、9月14日(日)
場所 :熊本県
大会にご興味のある方。大会の情報を入手したい方は、ぜひ以下より九州カラオケ音楽祭のSNSを忘れずに追加しておいてください!!
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◎ 審査基準及び根拠について
続いては、審査について書いていきたいと思います。
■審査基準について
今回、私は「聞き心地」と「聞き応え」の2つの軸を基に審査させていただきました。
●聞き心地
歌唱の中に違和感が残さず、聞き心地を確保できているか?
例)音高ミス、リズムミス、圧の違和感 など
●聞き応え
歌唱の中で、どのくらい魅力を聞き手に届けることができているか?
例)音色の良さ、圧を強くかけることによる説得力 など
そこで、重要な点が1点あります。
それは「人は魅力よりも違和感の方が印象に残りやすい」ということです。
例えば、皆様が某寿司店に行って、値段もおいしさも満足のお寿司を食べていたとします。
その時、お寿司に髪の毛が入っていた場合、お店を出る際の皆様の印象はどうでしょうか?
おそらく多くの方々が「髪の毛入ってたから最悪だなー」というようなマイナス印象を抱いてしまうと思います。
よくよく考えてみると髪の毛1本って、違和感としては本当に些細なものではないですか?
味が美味しくないことや、値段が見合ってないことの方がよっぽど違和感ですよね?
にも関わらず、最後にはマイナス印象の方が大きく残ってしまうのです。
実は、これは歌も同じです。
どれだけその人の歌唱に魅力があったとしても、音高ミスやリズムミスのような違和感があると、どうしても聞き手の印象としては、その違和感の方が印象として残ってしまうのです。
ですので、「聞き心地の上にしか聞き応えは存在しない」ということをぜひ覚えておいてください!!
これを念頭において、今回のビギナーズカップの審査について、振り返ってみたいと思います。
■ビギナーズカップ審査について
今年の九州カラオケ音楽祭ビギナーズカップは、以下のような進行となっておりました。
①予選【1コーラス歌唱】 ↓
②決勝【1コーラス歌唱】
(予選の上位10名が進出)
予選と決勝それぞれの審査で感じたことについて記載させていただきます。
●予選 まず、予選についてです。
予選で全員分の歌唱をお聞きさせていただき、感じたこととしては、本当にビギナーズカップなのか?と思うくらい聞き応えのある歌唱が多いと思いました。
つまり、ご自身の魅力を積極的に出そうとされている方が多かったと思います。
特に、歌唱のみならず、ハーモニカを前奏で演奏されていたり、振り付けや表情を工夫することでより聞き手に魅力を届けようとされている方は印象に残っております。
おそらくこの日が初めてのカラオケ大会で、初めて大きなホールで歌唱されたという方や、人前で歌うということで緊張をされているという中で、これだけ素敵な歌唱をされているのは、純粋にすごいことだと思いました。
では、決勝に進むことができた方々と惜しくも進むことができなかった方々を分けてしまった要因は何だったと思いますか??
(少し考えてみてください、、、)
それは、「聞き心地をいかに確保することができていたか?」です。
決勝に進まれた方々に関しては、歌唱の中の違和感が少なく、本来お持ちの魅力であったり、聞き手に対して提出した魅力を十分に届けることができていると感じました。
もちろん、決勝に進まれた方々もミスや違和感がなかった訳ではありません。
しかし、違和感の「程度」が決勝に進むことができなかった方々と比較して小さかったことにより、聞き手に対して魅力が届きやすくなっておりました。
逆に、惜しくも決勝に進むことができなかった方々に関しては、各々がご自身の魅力を活かしながら素敵な歌唱をされていたのですが、音高やリズムミス、声のブレなどの違和感の方が印象に残ってしまったことにより、順位を上につけることができなかったという方が多かったように思います。
●決勝
続いて、決勝についてです。
予選から勝ち上がった10名ということもあって、とてもクオリティーが高い歌唱が並んでいました。
その中でも1〜3位を獲られた方について、感想と順位づけの根拠を記載させていただきます。
★1位 東 愛音さん / ドライフラワー(優里)👑
まず、決勝でドライフラワーを歌われて優勝された東さんについてです。
東さんの歌唱で特によかった部分としては、楽曲の雰囲気演出があまりにもお上手で分かりやすいことです。
会場で聞いていた皆様も同じ感想を抱かれたのではないでしょうか?
この雰囲気の演出というものは、いろんな要因でされるものだと思います。
東さんの場合は音色の作り方やエッジボイスなどの表現により、分かりやすく切ない雰囲気を演出されており、さらにその演出が聞き手の心にグッとくるようなクオリティーであったと思います。
もちろん、音高ミスやリズムミスのような違和感も少なく安定感あってこそ、多くの聞き手に対して演出したい雰囲気が届き高く評価されたと思います。
せっかく良い音色をお持ちですので、より圧をかけて素敵な音色をより聞き手に対して届ける箇所を作ってあげることができれば、聞き手に対してよりインパクトを残すことができるようになると思いました。
★2位 安田 伸さん / みんな空の下(絢香)
続いては、みんな空の下を歌唱されて準優勝された安田さんについてです。
安田さんの歌唱で特によかった部分としては、技術(上手さ)の提示がお上手だということです。
フェイクでのオシャレさの演出や、押し引きにより見せ場がわかりやすく、聞き手が思わずおぉとなるような魅力的な箇所が多い歌唱をされていたと思いました。
正直、聞き応えの作り方だけであれば、東さんにも優っていたと思いました。
では、なぜ2位になってしまったのかというと、やはり聴き心地を損ねてしまうような違和感があったためです。
特に、サビ前のロングトーンで♭(適音より低い音で歌唱)してしまったことや、リズムが走る箇所が数箇所あったことは、とてももったいないと思いました。
技術的にはとても高いものをお持ちだと思いますので、このような粗さが改善されてくると、より魅力的な歌唱に進化されるのではないかと思います。
★3位 中田 早統さん / 大切な人(川崎 鷹也)
続いては、大切な人を歌唱されて3位だった、中田さんについてです。
中田さんの歌唱で特によかった部分としては、オシャレな雰囲気の演出です。
川崎鷹也さんの楽曲ということもあり、リズムや音取りが難しい楽曲だったとも思いますが、フェイクや暗い音色によりオシャレさを演出されていました。
高い技術をお持ちの方で、特にAメロの完成度が非常に高かった印象があります。
では、なぜ中田さんが3位だったのかと言いますと、上位2人と比較した際に、わかりやすいミスが多かったことにより聴き心地を損ねてしまったことです。
具体的には、何箇所もあるファルセットで音高ミスやブレがあったことにより不安定さを演出してしまったこと。また、フェイクに関しても流れてしまってミスのように聞こえてしまう箇所があったことなどが挙げられます。
これらが改善されると、より安定感のある歌唱となると思いました。
もちろん、上位3位以内に惜しくも入賞されなかった、7名の方についても大変魅力的な歌唱でした。決勝に進むことができたということも立派な結果だと思いますので、大きな自信を持っていただいていいと思います。

◎本番までの準備
続いて、審査員をやることが決定してから本番までどのように準備してきたか?について書かせていただきます。
●どのような準備をしたか?
実は今回の大会が私にとって、初めての審査員でした。
お仕事として審査をさせていただく以上、運営の方やご出場された方にご満足していただけるような審査や寸評書きをさせていただくという気持ちを持って、大会前からしっかりと準備をして臨ませていただきました。
具体的には、
・大会のスピード感で的確な順位づけと寸評書きを両立する
・どのような根拠に基づき順位をつけるべきか?の判断
・歌唱を聴いて良い部分と改善すべき要素を的確に拾い出す
などです。
これらを身につけるために、トレーニングだけでなく、オンライン大会の音源や関西で参加したリアル大会にて、何百件と寸評書きと審査の練習を繰り返しました。
練習を始めた頃は、審査に集中しすぎると寸評書きが、寸評書きに集中しすぎると審査が疎かになってしまうという状況で、審査の難しさを痛感してました。
練習を繰り返すうちに寸評書きと順位付けを両立できるようになっていきました。
●審査員をさせていただくにあたり感じていた思いについて
続いては、私自身が審査をさせていただくにあたり感じていた想いや考えを記載させていただきたいと思います。
(興味ない方は飛ばしてください🙇)
まず、審査のご依頼を受けた際には、率直に嬉しいと思いました。
まさかまさか自分が審査員として依頼を受けるなんて思ってもいなかったので、衝撃を受けて思わず叫んでしまったことを今でも覚えています。
また、今回同じビギナーズカップで審査員としてご一緒させていただいたのが前田由起子さんでした。
歌唱王やカラオケバトルなど多くのテレビにご出演されていたり、多くのカラオケ大会でも優勝されている方ですので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
ですので、他の審査員の方々を知った時に自分だけが歌い手としてもトレーナーとしても大きい実績がないという状況のため、嬉しいという感情と同時に以下のような感情もありました。
・本当に今の自分なんかが審査員をやってもいいのだろうか?
・自分が審査員となることで大会やお客様、師匠に迷惑をかけてしまわないだろうか?
・まだまだ未熟者の自分が審査員をすることに対して不満を持つ人が多いのではないだろうか?
今までの自分であれば、周りからの目線を恐れてしまって、ここで諦めて断ってしまっていたと思います。
しかし、今回は以下のような感情や考えが浮かんできて、この審査員のお仕事を受けさせていただきました。
・「多くの方々に自分らしく生きることができるきっかけを提供したい」と思っている自分自身が、周りの目を気にしてやる前から諦めてしまっていては、体現できないのではないか?
・せっかく依頼してくださった大会運営の方や、お世話になった方々に少しでも恩返しをしたい
結果的に、大会が終わった今では、
本当に挑戦してみてよかった!!!!!!!!!
と思いました。
・審査員という貴重な経験をすることができたこと
・新しく多くの方々と出会うことができたこと
・審査練習により、歌唱のどこをどのように改善することで歌が上手くなるか?というポイントを以前より的確に多く見つけることができるようになったため、トレーニングの質が上がったこと
など書ききれないくらいたくさんのメリットがありました!

◎ 最後に
まずは、ここまで記事を読んでいただきありがとうございます!! 全てお読みになっている方は、とても勉強熱心な方か、私にとても興味を持っていただいている方だと思っております。(後者は嘘です笑)
また、審査をご依頼いただいた九州カラオケ音楽祭運営の益田さん、松尾さん。審査でご一緒させていただいた前田さん。ご出場していただいた皆様。ありがとうございます。🙇♂️
改めて感謝申し上げます。
今回の記事では、九州カラオケ音楽祭のご紹介及び、ビギナーズCUPで審査員をさせていただいたことによって、得ることができた気づきや審査の基準などについてお話しさせていただきました。
大会にご出場された方に関しては、本当にお疲れ様でした。
結果がよかった方も、思ったようにいかなかった方もいらっしゃると思いますが、大会に向けて練習を繰り返し、出場して多くの人前で歌唱することができた自分自身をまず褒めてあげてください!!😊
この経験は必ず皆様の糧となります!
そうは言っても、皆様はこのように思っているのではないでしょうか?
「もっと歌が上手くなりたい」
そこで、1つだけ練習法のアドバイスをさせていただきます。
歌を練習される際には以下のような手順でされてみてください。
①大きな違和感を除去
↓
②細かい違和感を除去していく
↓
③魅力を提出するための工夫を考える
しかし、これを見て、以下のようにも思ったのではないでしょうか??
・自分の歌唱でどこが違和感となっているのかわからない
・自分の歌唱の良いところってどこ?
・違和感は分かるが改善方法がわからない
・どの練習から取り組むべきかの優先順位が分からない
・1人でやっているとモチベーションが続かない
これに関しては、周囲にすでに習っている先生や、耳の良い方がいらっしゃれば、その方にアドバイスをいただけると思いますが、そのような人がいないという方も多いと思います。
せっかくお会いすることができた、ビギナーズCUPへご出場された皆様には、今回を機に、より成長していただくお手伝いをさせていただきたいと思っております。
そこでお礼として、ご希望される方につきましては、寸評と動画を送っていただいて、一緒にLINE電話にて九音祭の振り返りをさせていただきます!✨
○時間:1時間程度
○料金:無料
内容としては、以下の通りです。
・歌唱の中の良かった点と改善が必要な点の確認
・そのための方法
・ご質問やご相談への回答(あれば)
ご希望の方は、以下HP内のSNSにてメッセージをお気軽にいただけますと幸いです。
来年の九州カラオケ音楽祭でより成長した皆様の歌唱をお聞きできることとても楽しみにしております!!✨
それでは、ありがとうございました!!!!😊
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